給与計算業務の工数が5分の1に、削減時間で人事労務コンサルを強化〜顧問先DXの支援で地域活性化を目指す〜

社会保険労務士法人TIS
代表社員 玉城様

事務所の概要・業務内容をお聞かせください。

2018年に法人化し、「沖縄の未来を明るくする企業を支援する」という経営理念のもとに、10個のクレド(行動指針)を作り、それらを事務所の運営・組織開発に活用しています。
社労士事務所として通常の人事労務の相談、各種手続き業務、給与計算業務を承りながら、経営理念・クレドを活用した人事労務コンサルも徐々に広げています。

顧問先数はどのくらいですか?

顧問先の企業数は約230社で、20~30名の中小企業がメインです。役員1~2名のスタートアップ企業から、500~600名規模のスーパーマーケット企業とのお取引もあります。

■手作業による「間違いをなくしたい」が「eNEN」導入のきっかけに

「eNEN」導入前の課題について教えてください。

紙で手続きを行っていましたので、年末調整の事前準備の段階から配布・回収・確認などかなりの工数を要していました。中には事務作業に慣れない方もいて不備の数や確認回数も多く、特に手計算による保険料の間違いをなくしたいと常々思っていました。差戻しの手間を含め膨大な時間を費やしていたので、どうにかして時間を削減し負担を減らすことが課題だったのです。

どのようにして「eNEN」を知りましたか?

エムケイシステムからの「eNEN」の案内資料を見て興味を持ったのがきっかけです。
年末調整の作業が年末一番の繁忙期なので、システムの導入で作業工程を少しでも減らせたらと思い、導入を決定しました。
また、「社労夢」と連携できることも魅力に感じました。まずは自社と関連会社のTISCで運用し、使用感を確かめてから顧問先へ展開していきました。

現在の運用状況を教えてください。

年末調整業務はすべて「eNEN」を利用しています。給与計算業務を承っている約40社の内10社で、学童、建設、かりゆしウエア製造販売、飲食店など業種は様々です。
「ネットde賃金」をご利用の顧問先や、給与計算業務を承っている顧問先で、担当税理士が年末調整業務を行っていない場合に業務の支援をしています。

「eNEN」を使ってみていかがでしたか。

導入前後を比較すると、給与計算業務を承っている約40社全体で、工数は1/5になったと実感しています。
「eNEN」導入により“手計算による保険料の金額間違い”も解消され、とてもメリットに感じています。作業労力が格段に減りましたので、今ではもう「eNEN」なしでの年末調整業務は考えられません。

■管理者・社員 双方の負担軽減に繋がる

「eNEN」は事務を取りまとめる担当者の負担軽減にも繋がります。例えば、簡単な入力ミスが起きていた場合に、管理者の画面上でその場ですぐに修正することができます。社員がシステムや入力操作に不慣れでも、管理者側でフォローすることが「eNEN」では可能なのです。紙申告では、二重線を引いて消したり、手計算で再計算して記入していたので、同じ修正作業でも管理者の負担を軽くしていると思います。

また、効率化だけではなく、国や時代の流れに合うサービスを打ち出せるのは大きなメリットだと思います。それを打ち出していけるかが、今後選ばれる企業かそうでないかが決まってくるのではないでしょうか。ペーパーレスはSDGsにも繋がりますし、政府の示すデジタルトランスフォーメーション(DX)に対応していくためにも、紙媒体の手続きからシステムに移行することは重要だと思います。

顧問先からの評判はいかがでしょうか。

紙に記入することから画面に入力することに変わり、「申告しやすい」「内容が分かりやすい」とのお声をいただいています。 特に、パソコンや年末調整についてあまり詳しくない顧問先には、一問一答の選択式の入力フォームである「ウィザード方式」の反響が大きかった印象です。

■「eNEN」の入力案内表示で社員自身が理解しながら進められる年末調整

今までの紙申告では、「どこに何をどう書いていいのか分からない」という声が多かったのですが、「eNEN」を導入してからは、画面上に入力内容の案内が表示されるため、例えば、保険料の控除内容をどう入力したら良いかが、社員側でも理解ができ、悩まずに入力することができるようになりました。“書き間違いがない”というのは、工数がすごく減ったポイントだと感じています。
また、「eNEN」の画面案内により、社員自身で年末調整に必要な書類等を把握できるため、問い合わせの数も減りました。顧問先にとっても、都度問い合わせをしなくても、自分たちで「eNEN」上で理解して完結できることは大きなメリットになっていると思います。

■一括設定で負担少なく顧問先への導入フォローもできる

顧問先への導入で心がけている点を教えてください。

システムやパソコン自体に詳しくない顧問先がほとんどなので、必要に応じて社員へメールで案内するまでの準備をこちらで設定しています。
「eNEN」に最初にログインする際は、自動付与された複雑で長いIDとパスワードを入力しますが、そこをこちらから顧問先と相談し、分かりやすいIDとパスワードに設定して、なるべく忘れずに管理しやすい運用ができるよう心がけています。設定もExcelで一括で指定でき、こちらの負担もなく顧問先への導入支援ができます。

社会保険労務士法人TIS 代表社員 玉城様

「eNEN」に対する更なる期待

「eNEN」から「ネットde賃金」への連携をCSVで行っていますが、API連携できればもっと利便性が良くなると感じています。
(エムケイシステム:「社労夢」をV5.0に移行すると、「eNEN」と「ネットde賃金」はAPI連携ができるようになります。)
「社労夢」をV5.0に移行して来年1月にAPI連携ができれば、手順を省力化できるので期待しています。

今後の展望についてお聞かせください。

自社で「eNEN」を利用しているからこそ、「eNEN」で年末調整を行う利便性や、作業の削減で働き方改革に繋がる点をお伝えしていきたいです。
これまで勤怠の連絡をメールやFAXで受けていた顧問先には、「ネットde受付」(業務受付)に順次切替え、連絡手段も俗人化を防ぐためにチャットサービスを取り入れるなど工夫しています。
ただ、こちらから一方的に変えるのではなく、苦手意識のある顧問先には訪問し、設定や操作方法のご案内をして、顧問先に負担がないように進めています。「eNEN」導入で削減できた時間で、より人事労務コンサルや人材育成に力を入れられるので、人事労務の専門家として、少しでも顧問先のDXを進められるよう支援をしていきます。

「eNEN」を検討されている方にメッセージをお願いします。

「社労夢」をご利用の方は、「eNEN」を導入しない手は無いです。連携していることはやはり強みですし、顧問先と職員の負担を減らせるのはとても素晴らしいと思います。
ここ数年で、オンラインツールが身近になり、地方との距離の制約はなくなったと感じています。沖縄県は都市部に比べるとまだ情報が降りてくるのが遅いですが、地方であるからこそ、政府の示すDXに力を入れ、顧問先への提案やフォローをしていかなければいけないと思いますので、地方の事務所ほど「eNEN」の導入をおすすめします。

取材:2022年7月

社名 社会保険労務士法人TIS
業種 専門サービス
従業員数 11名
所在地 〒901-2111
沖縄県浦添市経塚602番地2 TISCビル2階
URL https://tisoffice.jp/