8社、約10,500名の年末調整業務で180時間削減※成功!進捗確認画面を活用して、督促を効率的に行い、必要な手続きの漏れをなくす

※申告期間25営業日・総勢25名での業務削減時間を算出

〜「eNEN」とともに「DirectHR」の”パッケージ構想”で更なる業務効率化を狙う〜

貴社の事業内容を教えてください。

株式会社クリエイト・ライフは、竹中工務店およびグループ会社の人事総務業務を受託し、主に、給与、福利厚生関連など、会社の基盤業務・サービスを行っているシェアードサービス会社です。
2019年よりWEB年末調整システム「eNEN」を使用して、竹中工務店を含む8社、約10,500名の従業員を対象とした年末調整業務を約25名体制で行っています。

【導入の経緯】

「eNEN」導入前の課題について教えてください。

各社での進め方やスピードの違いにより、申告書類が全て揃うまでに時間を要し、確認作業や差戻し対応も重なり、タイムリーに進捗確認ができていませんでした。
特にグループ会社に関しては、各社の管理部門を通して書類のやり取りが発生し、時には中身を確認してから再送するなど、紙による煩雑さを痛感していました。
また、年末調整は年1回の作業のため、税制改正があった場合に説明書きがあっても、申告用紙への記入方法が分からない従業員も多く、やはり紙での申告対応は苦労を感じていました。

大阪事業所 人事事業部 門脇様

導入前含め従業員や各社の管理者へのアナウンスで工夫された点はありますか。

年末調整開始前に説明会を実施し、周知を徹底しています。
「eNEN」の概要や申告方法が紙から「eNEN」に変わった際のポイントの説明、あとは「eNEN」のデモ画面にて実際の操作方法を確認してもらっています。
その他に、社内啓蒙活動として動画も制作し、最新の税制改正や「eNEN」の操作方法など、従業員や各管理者がすぐに確認できる環境作りをしています。これらの動画は閲覧数を確認することができるため、やりがいにも繋がります。

【運用について】

現在の運用状況はいかがでしょうか。

従業員への申告期間については、竹中工務店は3週間、グループ会社は1〜2週間を設けています。「eNEN」導入初年度は一時的に問い合わせの件数は増えましたが、2年目以降は、従業員もシステムに慣れてきてうまく進んでいる印象です。
あとは、エムケイシステムさんのサポートセンターの対応もよく、システム操作の不明点や不具合もすぐに対応してもらえてスムーズな運用に繋がりました。

■管理の見える化!進捗確認画面を活用して、書類の出し忘れを防止

「eNEN」の進捗確認画面の利用で、紙による手続きでは把握しづらい、複数のグループ会社とその従業員の申告状況を確認でき、進捗管理が容易になりました。申告期間中、期限を切って捌いていかなくてはならない年末調整業務の中で、「この日付までには80%はクリアしたい」といった具体的な業務目標が見える化できたのは、従業員への督促という点で非常に対応しやすかったです。

「eNEN」の進捗確認画面

進捗確認画面は複数条件で絞り込みができ、進捗状況を確認できますが、どのように利用していますか。

基本的には全体の進捗状況を確認していますが、申告書の種類ごとに検索をかけて利用することが多いです。例えば、保険料控除や住宅借入金特別控除でどのくらい申告済みなのかを確認します。申告内容によっては添付台紙(※)と証明書原本の提出が必要な手続きもあり、申告しても書類を提出していない従業員が多いので、その督促をかけるためにも進捗確認画面はよく利用しています。
(※「eNEN」では申告内容が印字された台紙が出力できます。台紙にはバーコードがあり、読み取ることで到着・完了の確認ができます。)

「eNEN」の保険料控除申告書 添付台紙

具体的な導入効果はいかがでしょうか。

竹中工務店での導入前と導入初年度を比較したところ、年末調整業務を180時間削減できました。

また、外出先や在宅勤務でもWEB環境さえあれば「eNEN」を操作できるので、育児・介護等の休業中の従業員と、紙のやりとりなく進めることができ、大きな効果を感じているところです。

「eNEN」で紙の申告書様式を出力できる機能も便利です。例えば、団体扱いの保険データを事前に取り込み、印字された紙の申告書を出力できるため、従業員の記入項目が最少限になり、負担を軽減できることは今までとは違う大きなメリットだと思います。

従業員の反響はいかがでしょうか。

「eNEN」では申告書をイメージした入力フォームの「プロセス方式」と、一問一答の選択式の「ウィザード方式」がありますが、当社では「プロセス方式」を採用しています。
「プロセス方式」でも順番に設問があり「本人情報に変更がないか確認してください。」など、入力画面の案内がすごく分かりやすく、申告する上でまず悩まないですね。
申告内容が少ない従業員にとっては、初年度に1回入力して申告が完了すれば、次年度の2回目からは特に変更が無ければボタンを押すだけですぐに申告作業が終わります。2021年の申告からは“申告なしの申告”というのができるようになり、従業員から好評でした。

従業員からの問い合わせはどのような内容でしたか。

初年度は、ログインや各申告の入口で躓くことがあるようでした。申告自体はスムーズにできていましたので、申告内容というよりはシステム自体の慣れの部分が大きい印象です。実際2年目以降の問い合わせは減っています。

導入前後で大きく感じられたメリットはありますか。

導入前は「デジタル社会の実現に向けた計画」面でマイナポータルを経由した申告などは自社サーバーで行っていたため、対応が難しい部分でした。
「eNEN」導入により、税制改正に柔軟に対応できるようになり、懸念事項を解消できたのは非常に良かったです。
昨年からは従業員がマイナポータルを経由して、「eNEN」にデータを取り込んで申告することもスムーズにできています。この機能を利用すれば、取り込んだデータが自動で入力されるので、従業員の入力の手間が省け、入力ミスも起こらず、管理側もチェック作業の工数削減になります。そのため、機能の周知を社内に浸透させ、件数をさらに増やしていけたら良いなと考えています。

2020年に「電子的控除証明書取込(※)」の機能がリリースされましたが、「eNEN」新機能リリースについての印象はいかがですか。             (※2020年電子的控除証明書の取込対応、2021年マイナポータル連携対応)

「電子的控除証明書取込」の機能も利用しました。利用はまだ少ないですが、従業員からの問い合わせもなく上手く取り込めていたので、スムーズに利用できました。
リリースの内容に関しては、申告開始前の9〜10月頃に、エムケイシステムさんによる説明で話を聞けていたこと、その後こちらからの要望に速やかにご対応いただき、申告開始前には、不明点がなく進めることができました。

■「DirectHR」と「eNEN」の利用でシームレスな連携を実現!

貴社では2021年より、従業員から各種申請を受け付ける労務管理システム「DirectHR」も導入いただいていますが、「DirectHR」からの「eNEN」の連携利用についてはいかがでしょうか。

現在「DirectHR」を導入して、身上変更も利用しているグループ会社は3社で約220名です。
日頃から「DirectHR」を使って申請をしているため、IDやパスワード忘れがなく、年末調整時のログインもスムーズに行えます。
管理側としては、エムケイシステムさんの製品同士のため、本人情報や家族情報などの連携が他社製品を利用するよりもボタン1つ2つで済むのがとても便利です。

「eNEN」の管理者メニューはいくつかあり、事前準備用のマスタ設定やデータ連携用の出力メニューがありますが、どのように利用されていますか。

「eNEN」の給与計算システムに連携する「給与データ出力」をよく利用しています。「eNEN」で処理した控除額などの年末調整の情報を簡単に給与計算システムに反映させることができます。
グループ会社によっては他社労務管理システムを利用している場合もあります。従業員が、年末調整の際に自身の登録情報を見て変更しなければいけないことに気づいて変更するパターンが多いのですが、その変更結果は管理者メニューの「諸届データ出力」で出力でき、他社労務管理システムとの登録情報の差異を無くすことに活用しています。

「eNEN」の管理者メニュー画面

「eNEN」の連携のしやすさについてはいかがですか。

先述の他社給与システムとの連携で、項目名などのマッピング作業(他社給与システムでのAという項目名は、「eNEN」ではCという項目名になるなど)は苦労しました。しかし、1回行ってしまえば、基本的に大きな変更は必要ないので、2年目以降の対応はほとんど発生せず、とても使いやすくなりました。

【今後の展望】

■「eNEN」とともに「DirectHR」の”パッケージ構想”で更なる業務効率化を狙う!

貴社の今後の展望をお聞かせください。

「eNEN」の他、エムケイシステムさんの労務管理システム「DirectHR」を利用しており、それらを各社の実情を踏まえて組合せを進めています。いわば、システムのパッケージ化です。
エムケイシステム製品を中心としたパッケージ化を実行し、給与業務の更なる業務効率化と社会的な兆候に合わせた動きに対応していきます。

「eNEN」に対する更なる期待

もう少し連携項目を強化していただきたいです。それによって更なる給与業務の効率化が狙えると期待しています。
また、ペーパーレスが今後より一層広がっていくと考えていますので、タイムリーに対応いただけたらより良いかなと思っています。

「eNEN」はどのような企業に向いていると思いますか。

当社グループでは、10名規模の会社から竹中工務店のような大規模会社まで、人数感に差があります。50名を超えてくると、費用面や管理側の工数でもシステムを導入した方が良いと考えます。管理者は、届く紙の量とそのチェック作業だけでも大変です。給与に関してはシステムを使っている企業であれば、紙を見ながら給与システムに打ち込む作業やチェック作業は、データ通しの確認も難しいため、間違いにも気付きづらい点があります。
したがって、50名以上の企業であればシステム導入を検討したり、先程お伝えしたパッケージ構想を検討してみるのが良いのではないかと思います。

「eNEN」を検討されている方にメッセージをお願いします。

申告者側としても管理者側としても、非常に使いやすいシステムだと思います。
税制改正や「デジタル社会の実現に向けた計画」のマイナポータルの部分などはタイムリーに対応しているので、すぐに利用を開始しても社会の兆候に合わせていけるのは強みだと思っています。
また、従業員側が悩まずに入力できることはシステムの選定上、大事な部分で、管理者が使いやすいシステムは数多くありますが、従業員目線が取り入れられているシステムはなかなか少ない印象です。その点「eNEN」は従業員にとっても使いやすいと言え、他社製品との大きな差別ポイントになっていると思います。

取材:2022年2月

社名 株式会社クリエイト・ライフ
業種 シェアードサービス
従業員数 53名
所在地 〒541-0053
大阪市中央区本町4丁目1-13 御堂ビル