事務所の中心業務をお聞かせください。
飛谷先生:給与計算や手続きが中心業務となります。特に顧問契約をするときには、給与計算は必ず受託するようにしていて、給与計算を請け負っている割合は9割を超えています。また、事務所の特色としては顧問先の半分がクリニックになります。
総合病院などで働いている先生が開業するときに、診療時間をどうするのか?それに伴って、従業員を何人集めて、どのような働き方、給与体制でやっていくのか?といったことを一から作り上げる開業支援でクリニックに関わっています。私が病院の先生に提案してOKいただいた内容で進めるような形です。途中からの関与ではなく、すべて紹介をいただき、新規の立ち上げから関与しています。
クリニックの労務管理でどのようなことに気を配っていますか?
飛谷先生:クリニックを開業する先生方は経営をしたことがない中で、スタッフを5人から10人ほど雇用することになるので、イメージ的には普通の会社の3倍くらいサポートが必要になります。例えば、スタッフの採用は面接なども立ち会っています。複数のクリニックに携わっていろいろな方を見てきていますので、よい人材を選ぶのに協力できていると思っています。そこから入退社、連絡などについても、私が直接やり取りしたりしています。ある意味、事務長的にお手伝いをしているような感じです。このように幅広い仕事を私のほうで行って、病院の先生は本業に専念していただくといったお手伝いをしています。
■『社労夢』給与計算の賃金データが年更や算定に連携して繁忙期の業務が楽になった。
『Shalom(社労夢)』はいつごろ導入されたのですか。
飛谷先生:平成14年に開業して、3年後くらいにパッケージ版を導入しました。その後『社労夢ハウス』に移行しました。
業務ソフトを使わないと社労士業務が大変だということは肌で感じていましたので、ソフト導入は開業当初から考えていました。
とはいえ、お客様がいない状態で開業しましたので、すぐには導入できなかったということがあります。導入を検討したときは、『社労夢』の機能は先進的で使いやすかったと記憶しております。
開業したてのころは、時間に追われたり、絶対に間違ってはいけないということもあって、給与計算はやっていませんでした。しかし、お世話になっている社労士の先輩から給与計算は絶対にやるようにアドバイスをいただきまして、『社労夢』の導入をきっかけとして給与計算を受託するようになりました。最初は気が進まなかったのですが、取り組むようになって安定した経営につながりましたね。
また、給与計算をやることは、未然にトラブルが防げるといったところがありますので、業務の安定化にもつながりました。毎月、私が給与計算をすることで、月ごとの正確な賃金がデータとして蓄積されます。その賃金データは、年更や算定などの際に『社労夢』のなかで連携して計算されますので、繁忙期の業務が非常に楽になりました。
■『社労夢ハウス』の利用で顧問先への就業管理の提案がスムーズに行える。
エムケイシステムのどの商品を使っていますか。
飛谷先生:『社労夢』の機能全般、特に給与計算、あとは企業の要望に応じて『ネットde顧問』などを使っています。
『社労夢』の電子申請などは不自由なく使えています。また健康保険組合の電子申請も対応したので、その辺りはありがたいです。やはり、最近のソフト会社は細々としたところができていないというか、一般ユーザー向けに作っていると思いますので、社労士が扱う細々としたところというのは、機能として弱いという印象がありますね。『社労夢』の活用で、細々としたところにも手が届きますし、従業員二人分くらいの働きはしてくれていると思います。
『ネットde就業』は企業の管理体制によって向き不向きがあるとは思いますが、50人くらいの従業員数でタイムカードを使って勤怠管理している企業からの相談には、『ネットde就業』の『静脈de勤怠』をお勧めしました。そういった提案は『社労夢ハウス』を使っているとやりやすいですね。
以前は『カードde勤怠』や『指紋de勤怠』を使ったこともありましたが、いろいろと機能を比較している中で、静脈認証を優先して利用を進めています。導入企業の従業員数は、少ないところは10名くらい、多いところは60名弱くらい、様々な規模間の企業に導入いただいています。