まずは、先生の事務所についてお聞かせください。
竹尾先生:いま私を含め9名で運営しています。事務所創立の基盤が、三井グループの三井鉱山㈱という会社の100%子会社で労働問題のコンサルティング会社として、㈱トーヨーレイバーコンサルタントという会社を1965年に創業したのがきっかけです。そのあと労働保険事務組合を設立し、その延長で社会保険労務士事務所も併設して現在にいたります。
事務所としての成り立ちが古く、手続きと給与計算が業務の柱になっています。他には労務相談や就業規則の作成や改定などを行っています。
最近は特に給与計算の引き合いが増えている気がしています。私見ですが、労働時間の上限規制の導入によって給与もしくはその勤怠管理が難しくなっているということ、また、世代交代で長年給与に携わってきた高年齢の方が引退するが業務が複雑で簡単に引き継げないことなどが、原因としてあるのかなと思っています。つい最近も、社員数1000人規模で、手続きを受託しているお客様から給与計算をご依頼いただきました。いま、『社労夢』で準備を進めているところです。
給与計算は、社労夢を使っているのですか。
竹尾先生:はい。手続き・給与計算、加えてマイナンバーの管理もすべて『社労夢』を活用しています。
入社の情報を『社労夢』台帳に登録し、『社労夢給与』で基本給や各手当、交通費などを登録、『ネットde顧問』で給与明細の閲覧設定をして、毎月給与支給日近くに給与明細が出た旨をメールで案内するところまで一環でシステム対応できます。また、そのデータを算定や年度更新など取り廻せるので、効率的に業務が運用出来ているものと自負しています。
■BCPを重視し『社労夢』に切り替え。 大切なお客様のデータをクラウドで守る。
『社労夢』は、いつごろ導入なさったのですか。
竹尾先生:2011年に『ネットde社労夢11』を契約し、翌年『社労夢ハウス』に切り替えました。それまでは、他社のシステムを使っていましたが、東日本大震災をきっかけとして、パッケージ型のソフトではBCPの観点で危ういと感じ、対策を講じたということになります。震災や昨今の豪雨など近年全国各地で災害が相次いでいます。お客様の大切なデータを安全に管理していきたいと考えてクラウドの『社労夢』に切り替えました。
また、いま在宅勤務の職員が1人いて、手続きなどをやってもらっていますが、仕事の場所を選ばないのもクラウドのソフトである『社労夢』のメリットですよね。当然セキュリティー上、データへのアクセスには一定の制限をかけていますが、そのような設定ができるのも行き届いていると思います。