
『ネットde就業』を使っていてお客様の感触はいかがですか。
鎌倉先生:「働き方改革」で労働時間や有給休暇の管理が重要になりましたが、常にお客様と同じ情報を当社でも見られますので、安心感を持っていただいていると思います。タイムカードのコピーをもらう必要もなく、画面を見れば長時間労働の部署もわかります。給与計算の際に、労務管理面のアドバイスもできますので、顧問としての役割を果たしやすくなりました。
■『社労夢』に蓄積されたデータを活用し、積極的な情報提供・提案に活用。
長時間労働と分かったら、何かアプローチをするのですか。
鎌倉先生:長時間労働に限らず、データを見てアプローチできるところを見つけ、お客様にこちらからご案内しています。『社労夢』には、入退社、勤続年数、年齢、家族構成、労働時間、給与まで様々なデータが蓄積されていますよね。この宝の山であるデータを『社労夢』に預けていただいているからこそ、提案できる多くのことがあります。例えば、顧問先の社長に「離職率は直近5年ではこのようになっています」「人件費はこう推移しています」「直近5年で平均年齢はこんなに上がっています」「今後5年間の定年退職者は〇人です」と話ができると、説得力がありますよね。年収の高い順に社員を並べ替えて「社長の思う貢献度の順番とこの年収順は合っていますか?」といった話から、「賃金を見直したい」「同一労働同一賃金について考えたい」という話になったりもします。
こうして組織の改善をしたり、働き方改革につなげたり、経営の指標となる数字として活用いただくことで「わが社の課題を本当によく分かってくれていて、頼りになる」というお声をいただくことにつながります。
また、コロナ禍で様々なご相談がありますが、ヒアリングの上でも、事前にデータから想定できることは多くあります。仮説をたて、社長に適切な助言をすることができますし、未然に手を打てることもありますから、社労夢のデータは生命線です。
欲を言えば、様々な分析が、ボタン一つで簡単にアウトプットできる機能があると嬉しいですね。新社労夢の今後に期待したいと思います。
最後に、今後事務所をどのように展開していきたいとお考えでしょうか。
鎌倉先生:いま経営を考えたときに、人事労務分野に関するお客様の要望の幅は広がっていると感じています。人に関する様々な課題について、社労士に頼めばその広い範囲をワンストップで網羅できるという事務所を目指したい。自社のことを誰よりもわかってくれていて、経営の話もでき、人事労務周りのよろず相談、人に関する課題を、組織として解消できる事務所があれば価値だと思うんですよね。だから社労士業務を狭くとらえずに、組織をよくすること・人事労務周りの課題についてもっと幅広く対応できる事務所でありたいと思っています。それには、事務所のメンバーの個性やとんがりを活かして、メンバーがイキイキ働ける事務所にしたい。
「“働く”を“楽しく”して、人も、会社も、地域も元気に!」が私たちの掲げているビジョンです。お客様にエールをおくるには、まず自分たちの組織が元気であること。多様性を受け入れ、とんがりを持ったメンバーを増やし、社外の方とも連携しながら、ユニークさを忘れず、お客様の組織をより良くする支援ができる体制を強化していきたいですね。