『社労夢ハウス』の機能を活用し、地方から地域に捉われないサービスを提供

さくら社会保険労務士法人

ハウスプラン

上田先生の事務所の業務内容をお聞かせ願えますか。

上田先生:当社は、社労士法人と労働保険事務組合、それに経営全般をフォローする経営コンサルティングの会社とで、三つの事業を持っています。
元々、父親が事務所を始めた中で、基本的な1号、2号の業務を中心としてやってきました。その中で社労士の業務が法改正で多様化し、労務相談の比重が結構増えてきましたので、現在では労使紛争関係の相談を結構受けております。

社労夢の導入のきっかけをお聞かせください。

上田先生:最初は、データベースのソフトウェアでシステムを組み上げて使っていました。しかし、継続して自社でメンテナンスをするのは大変だと思い、社労士用の業務ソフトを検討し、2010年に『社労夢ハウス』を導入しました。
とは言っても、使う人間の望むように作っていたシステムは利便性が高くて、なかなか移行が進まず、エムケイシステムさんの当時の営業の方に力を貸してもらって、無理やりながら何とか移行できました。
移行して良かったのは、先に述べた通り、保険料率の更新や帳票の改廃など、事務所でメンテナンスをしなければならなかったことが、一切不要になったことです。結果として、その時に『社労夢ハウス』に、無理やりにでも替えておいて良かったと思います。

利用状況はいかがですか。

上田先生:『社労夢』を中心に使っている担当者が7名、また給与計算など専属の業務に従事している担当者が別におりますが、総じて使いやすいということです。ただ、我流で使用法を覚えるとミスにつながってしまうという意見がありますね。その点は、今はWEB上で使い方のガイドなどがあるので、皆で見てもらうとともに、『社労夢』『ネットde顧問』など、機能を覚える担当をつくって、担当が他の従業員に教えられるように、相互に教育し合うような感じで、勉強してもらっています。

■『ネットde就業』と専門家としてのアドバイスでお客様に喜ばれる仕組みを提供。

『社労夢ハウス』の特徴である、『ネットde顧問』の活用事例をお聞かせください。

上田先生:当社は高知県ですが、クラウドの『ネットde顧問』は地域に関係なく顧客対応できるのが一つのメリットです。遠隔地で多店舗経営なさっている経営者の方がいて、そこの給与計算で『ネットde賃金』を使い、『ネットde明細』で店舗ごとの従業員に配信するということも、最近出始めています。
それから『ネットde就業』は、非常に喜ばれています。例えば、タイムカードが打刻されたからといって、それが単純に労働時間になるわけではないですよね。そして、残業の許可申請が上がってくる仕組みと、その申請をどのように処理するのかということも企業の関心ごととして存在します。このような課題について、法律的なアドバイスを交え、運用や設定に落とし込んでいく相談を専門家である社労士と行えることは喜ばれています。
また、『手続進捗管理』機能で、どこまで処理が進んでいるのかが、事務処理をしていない職員でも分かるので、処理漏れがないというところも助かっています。

経営コンサルティングの会社の方でも『社労夢』を提案なさったりするのでしょうか。

上田先生:人手不足の中でどのように効率よくやるかという点で、当社が入れている仕組みであれば、省力化を実感しているところをアピールできますよね。
中身もよく分かっており、それほど設備投資しなくても、これくらいの投資でどういうことができるのかを具体的に提示できますので、ちょっと現状を変えてみるつもりで入れてみませんかといった、やんわりとした提案は行っています。

■事務組合業務と社労士業務が一体で使える「社労夢」を活用

労働保険事務組合も運営しているということですが、『社労夢』の『労働保険事務組合システム』の使用感はいかがですか。

上田先生:事務組合業務で使える市販のシステムはほとんどないので、それで先にお話ししたデータベースを開発したという経緯があります。ですから、社労士業務を含めて事務組合業務が一つのパッケージで動くという点でも『社労夢』にして良かったと思っています。国の求めるすべての帳票が出力できるわけではありませんが、普通に機能していますので、満足しています。

何かほかに『社労夢』に関しての取り組みは行っていらっしゃいますか。

上田先生:今は、社労士業界でRPAを活用する話が色々なところで出てきていると思いますが、当社でも公文書の取り込みなどのシナリオを作っています。また、手書きを認識させるOCRと連動させようと進めていますが、それはこれからの課題というところです。

今後、上田先生はご自身の事務所をどのように展開していきたいとお考えでしょうか。

上田先生:このコロナ禍の中で、テレワークなど場所に捉われないやり取りが進み、今や民事裁判の一部手続でも、インターネットを利用したコミュニケーションツールが使われるようになりました。地方と都市部について物理的な境界は存在しますが、実際それを超える状況の中で、必然的に価値観が変わるようなことが起きているように思います。
当社の所在地が地方ということもありますが、そのような時流を捉えて何か新しいこと、遠隔地でも問題なくできる何かを模索していきたいです。
例えば、RPAでも実現できることと思います。いくらRPAの省力化はすごいと言えど、シナリオや動作環境を整えてあげるのは、結局人間じゃないですか。そのように、遠隔地であっても意見を求められる専門知識に根を張った存在として皆様に貢献していける方法を展開していけたらと考えています。
いま、新しいテクノロジーの経営面や人事労務面への導入に関して「中小企業だから無理」「地方だから無理」という、数々の壁を感じている経営者は多いと思います。しかし、先行き不透明でありながら変化のスピードが求められる時代だからこそ、自社の業務に明確性とスピードをもたらす技術が重要になります。
当社は、これからも「中小企業でも可能」「地方でも可能」というご提案と、人を大切にしつつ生産性を向上させるサポートによってお客様をお手伝いしていきたいと考えております。

では、そのような事務所の展望等の中で、『社労夢』には今後どうあってもらいたいですか。

上田先生:労働力人口が減っているので、自動化できるものは自動化して、相談業務に集中できるように移行しないといけない時なのかと考えています。その点を考えると『社労夢』上の処理工数が減るようにしてもらいたいですね。
その点では、メーカーであるエムケイシステムさん純正のRPAは見てみたいです。本体の仕様もRPAに寄せていけば、より早く処理できるものが作れるでしょうから。

『社労夢』でも、社労夢を動かす公式のRPA『社ロボ』をリリースする予定のようですね。

上田先生:エムケイシステムさんが、システムを作り込んでリリースしてくれることは、とても期待しています。しかし、増えた機能を使いこなせるように、職員にも積極的に学んでいってもらわなければと改めて思う次第です。

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事務所名 さくら社会保険労務士法人
社労士名 特定社会保険労務士 上田 宜洋 様
所在地 高知県
URL https://ueta-group.biz
取材日 2021 年3月
導入システム ハウスプラン
従業員数 50名未満
社労士ハウスDX