ー導入した経緯をお聞かせください。
千葉様:元々は他社の、事務組合用オフコンシステムを利用していましたが、法令改正や業種料率のバージョンアップの度にフロッピーディスクを送ってもらったり、開発の担当者に来てもらったりしていたことにかなり不便を感じていました。
Windowsが世の中で普及しており、様々なシステムがパソコンに移行していたことから、2006年頃だったと思いますが、弊団でもWindows対応の事務組合システムの検討をはじめました。色々なシステムを検討しましたが、エムケイシステムさんがWindows版を出した直後で、ネームバリューや導入数の多さなどで社労夢の事務組合システム一択での検討になりました。
約2年をかけて開発や営業の方とシステムについての詳細な打ち合わせ後、2008年にパッケージ版事務組合システムを導入しました。その後、2013年にクラウドの「ネットde事務組合 SR-SaaS版」に移行しました。
一般的な導入に比べ2年間は長いと思いますがどのような検討をされたのでしょうか?
千葉様:中企団の労働保険事務組合は、幹事社労士が顧問先様を委託していただくケースが多いです。年度更新の賃金等の報告書や一括有期事業報告書は、その幹事社労士が作成し中企団事務局に提出されます。また労災特別加入者の変更処理なども幹事社労士が行います。納入通知書などの請求に係る書類の作成や送付、保険料の徴収は事務局で行いますが、未徴収の対応や督促は幹事社労士が行います。
そういった事からオフコンシステムの時代から、中企団、幹事社労士、委託事業所の間で、様々な書類のやり取りが発生し、それをカスタマイズしてシステム化してきました。エムケイシステムさんの事務組合システムは一般的な事務組合向けに開発されていたことから、弊団の仕組に合うように大幅なカスタマイズが必要でした。その打ち合わせに2年間を要したのです。
ーどのようなカスタマイズをされたのでしょうか?
千葉様:一番大きなカスタマイズは幹事社労士ごとに委託事業所が区分される部分です。すべての管理帳票は幹事社労士ごとに作成されます。また、労働保険料の入金管理についても細かくカスタマイズしてもらいました。それ以外にもたくさんありますがお話をすると長くなるので割愛します。
■オフコンからの載せ替えで作業効率が格段にアップ 法改正時も自動バージョンアップで安心
ー便利に感じている点はどこでしょうか?
千葉様:もともと当時は、オフコン担当の方が属人的に更新や法令改正に対応してもらい時間がかかっていたのですが、社労夢を導入してから圧倒的に早くなりました。カスタマイズが複数入っていることもあり、エムケイシステムさんの開発担当者に直接依頼ができ、話が早いのでありがたいと思っています。また、Windows版は起動時間やマシンの処理スピードが格段に早くなったのも非常に助かっている部分です。クラウド版になってからは、法改正等のバージョンアップも自動的に行われるので、我々が気にする必要がなくなりました。
ーカスタマイズでは特にどういう部分を便利に感じていますか?
千葉様:幹事社労士宛の帳票が担当者ごとに管理できる点です。以前は、アナログ作業で、時間を掛けて入力・整理していましたので、とても大変でした。1からに近い形で、当時の開発担当者にすべてカスタマイズしてもらいました。その後も運用していく中でも都度追加でカスタマイズをしてもらっている点は、助かっています。