システム利用促進のためマンツーマン指導や動画配信を実施  電子申請利用率向上を目指す

(写真は左から、事務局の中岡様、米沢様、岡本様)

ー事務所概要と貴センターの特徴について教えて下さい。

福島様:大阪SR経営労務センターは1988年3月に認可を受けてから34年を経て、現在は社労士会員1,000名強の大阪府下でも指折りの労働保険事務組合にまで成長しました。また、大阪SR一人親方建設部会については4,000名を超える規模になりました。大阪SR一人親方建設部会は、各建設の業種で従業員を雇用しない事業主(一人親方)のセーフティーネットとしての労災保険特別加入制度を取り扱っています。


ー現在の受託件数や利用促進の状況を教えて下さい。

米沢様:現在の社労士会員数は1,058名(2021年12月現在)、委託事業主会員は6,714名(委託事業場数11,589件)です。
新たに開業する先生や紹介などで、新規入会は昨年実績で70名強、会員数は緩やかに年々増加しています。大阪府社会保険労務士会へ新規登録された社会保険労務士のうち、4分の1の先生方が当センターに入会しています。
今年の年度更新時にSR-SaaS会員端末を利用した社労士会員数は7割弱程度、残りの先生は紙ベースで提出しています。雇用保険の取得喪失電子申請手続きで年間約5万件程度、利用社労士会員数は3割くらいです。全体で徐々に増えています。

利用促進として、毎年秋9月から12月までSRセンター事業の広報をしています。
また処理毎に動画を作ってホームページに掲載しています。ログイン方法や資格取得喪失の公文書取得方法などをわかりやすく説明する内容です。
講習も実施しており、コロナの前は4~5名で実施、コロナ後はマンツーマンで対応しています。今は新規入会者の説明会が開催できないので、個別講習の希望者は新規の先生が多いです。講習では「ネットde事務組合SR-SaaS版」を使って取得手続きと喪失の離職票有りの手続き内容で実施しています。
以前は、法律改正時に専門講師を招いて300名規模の講習会を年1回程度、開催していました。昨年はコロナで開催できなかったのですが、今年度は動画で配信する予定です。

「導入経緯・ネットde事務組合SR-SaaS版の利点」

■対面処理が減る会員端末の利用はコロナ禍に最適

ー導入した経緯と切り替えてよかった点を教えて下さい。

西田様:もともとは別会社のオフコンシステムを利用していましたが、2000年にパッケージ版事務組合システムを導入しました。2008年頃にクラウド版の「ネットde事務組合」、2010年に他のSR経営労務センターが利用していた「ネットde事務組合SR-SaaS版」に切り替えました。
年度更新時は、会員社労士が賃金等報告書を持参しそれを事務局側で入力する流れが大変だったのですが、「ネットde事務組合SR-SaaS版」は事務局に来る必要がなく、社労士会員側で入力できます。雇用保険の資格取得届の用紙についても、会員社労士が事務局にわざわざ貰いに来なくても会員端末から直接入力し、事務局で電子申請してインターネット経由で会員に返すことができるようになりました。
「ネットde事務組合SR-SaaS版」の利用で対面での処理を減少でき、コロナ禍で役立ちました。

「運用状況」

ー電子申請の利用状況はいかがですか?

福島様:資格取得・喪失届で利用しています。現在、会員社労士の3割が利用しており、年間5万件程度です。
当初、会員端末を利用するのに補助費をつけていました。現在は、新入会員は原則、電子申請を利用してもらうことにしたので、補助費はつけていません。
残り7割の会員社労士は紙を取りに来ています。


ーまた保険料や委託手数料の徴収はどのようにしていますか?

事務局 中岡様:新規入会時に口座振替を必須にしています。口座振替契約ができていない場合は振込になります。現在8割強が口座振替になっています。
口座振替はりそな銀行の決済代行と、全国社会保険労務士連合会の口座振替システム(スーパーかつ・かいしゅう)を利用しています。

一人親方は初回だけ銀行振込か持参で、年度更新の指導以降はりそな銀行のコンビニ収納代行を利用しています。手数料計算については、コンビニ収納代行を使いたいために独自システムを利用しています。「ネットde事務組合SR-SaaS版」にデータを取り込んで手数料計算を行うことが可能なら、是非利用したいです。

ー「ネットde事務組合SR-SaaS版」はコンビニ収納代行に対応予定です。また請求データはCSV形式で「ネットde事務組合SR-SaaS版」に取り込むことが簡単にできますので是非ご利用ください。


ー委託手数料の計算や徴収はどうされていますか?

福島様:手数料計算はSR-SaaS事務局システムで対応しています。徴収については年度更新のときは回数を3回分けて、未入金の方に銀行振込の通知書とコンビニの振込用紙と、合わせて2種類を送り納入をお願いしています。一人親方は一期でまとめて徴収しています。

大阪SR経営労務センター 内観

ー「ネットde事務組合SR-SaaS版」へのご要望はありますか?

西田様:特別加入者証や領収証について、事務局で入力したものを、会員社労士が会員端末で出力までできると便利だろうと思っています。

ー同じようなご意見で、納入通知書ハガキの捺印義務がなくなったので、会員端末で出力ができると良いという意見を頂いていますので検討中です。
他にも一人親方では、国土交通省の「建設業コンサル事業」の一環で登録制度の資格の喪失用紙を作って欲しいというご要望や、「特別加入」と記載された加入者証が必要と言われます。現在急ぎ対応中です。



ー他にお困りの点などありますか?

福島様:前年度やそれ以前の申告内容が社労夢から見えず、年次繰り越しを前年度に戻さないと滞納の情報が出せないなどで困っています。
紙で残したり、労働局に聞いたりする必要が出てきています。
滞納事業場報告や年度更新の状況など、5年分が確認できることが理想です。

ー過去7年間の滞納情報が出せる形にカスタマイズしているユーザー様があります。
全てのデータを毎年度残すことはデータ容量的に難しいため、残す情報を限定したカスタマイズは可能です。


西田様:それと、社労士の管理表が分厚くなってきていて何とかしたいです。
また、年度更新の時にリストを出すのですが、そのリストが見づらいです。

ーご要望を整理できるように段取りします。
新たなシステムの開発がスタートしており、事務組合システム部分は早ければ来年の秋以降にリリースして再来年の3月の年度更新に間に合わせたいと考えているので、ご要望の内容によってはそちらに反映できるように検討します。
ご要望をいただきありがとうございます。

「今後の戦略について」

ー今後の戦略について教えて下さい。

米沢様:コロナ前に開催していた講習会について動画配信で実施するなど、方法を変えて会員向けに情報提供して参ります。システム利用促進部分は、引き続き、わかりやすい動画の提供を充実させたいと考えています。
電子申請利用会員数は現在3割ですが、電子申請の利用は先生側のメリットの側面も大きく、利用会員数の割合を伸ばしていけるよう検討して参ります。
また今後の会員増加に対応していけるよう一部煩雑になっている事務局側の処理を「ネットde事務組合SR-SaaS版」のバージョンアップとともに、より効率化することが当面の課題です。処理を効率化して社労士会員や事業主へのサービス向上につなげて参ります。

(取材年月:2021年12月)

組織名 労働保険事務組合 大阪SR経営労務センター
所在地 大阪府北区
URL ウェブサイトはこちら
導入システム ネットde事務組合SR−SaaS版
団体 SR経営労務センター

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